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雑記(不定期更新)

財務省はそろそろ自重すべきでは

財務省には東大ご出身の方が多いと伺っております。それを踏まえると余計に不可思議な挙動が目立ちますこと、実際どのようにお考えでいらっしゃるのでしょうか。地頭はさほど高級でないにも関わらず経済的優位との環境要因のみで青春を犠牲にして無理な入省を果たした方の割合が高いなどとは、庶民の幻想かと存じますので…。

気が付きましたのはごく最近ですが、このようなものを公開なさっておいでですね。
【日本の財政を家計にたとえると、借金はいくら?】
国家と一般家庭ではしくみ自体が異なりますので、いくらなんでもこのご説明には無理があるかと存じます。

また、度重なる消費増税は皆様方の強大なる実行力の賜物である点、国家財政を強化することがお仕事ですので然もありなんとは思います一方、どうにもその必要性が理解いたしかねます。先日公開していただいた【国の財務書類】を拝見いたしましたが、相変わらず我が国の財政は誰がどう見ても驚愕の健全さを誇っておりますよね。日銀を含めない数値でありながら(ところで何故に統合政府としての連結評価をなさらないのでしょうか?計算が面倒なのですが…)ですし、現預金につきましては5年前から32兆円の増加で流動性も高まり安心感を覚える程です。

国民からはよく「他国と比較すると大した借金でもないのでは?」「GDP比で見ても許容範囲なのでは?」「充分な資産があるのでは?」という疑問の声があがっておりますところ、皆様方は「資産といっても処分できないものばかりで常に逼迫しているのだ」とお答えですが、H30年度のB/Sによりますと明らかにすぐ換金可能な資産が355兆円、有形固定資産も合わせると539兆円ですよね。そして、資産が675兆円・負債が1,258兆円ですので、ネット国債は583兆円となりますが…皆様方が家計にたとえて「いつかは破産してしまうほどの危険な状況」と表現されている883兆円とはずいぶんインパクトが違いますね…もしやとは思いますが、我々は前提が異なる数値を見せられて脅されているのでしょうか…。因みに日銀を連結対象として含めた(営業毎旬報告 令和2年3月20日現在)場合のネット国債は多くて200兆円にも満たない試算となり、2019年10-12月期の名目GDP比では36%ですが…。是非とも過去も含めた度重なる消費増税の実施について、公式の場にて、計算拠資料を残した上で、誰にでも解るように必要性をご説明いただきたく、よろしくお願い申し上げます。

そもそも増税の必要がないのに実施したとするならば、減税すれば良いだけのことです。人は誰しも過ちを犯すもの、組織も例外ではなく、決して恥ずかしくはありません。まさか理由にもならない「一度上げたものを下げるとまた上げるのが大変だ」ですとか、日本人の品性を見誤った「国民を甘やかすと際限がなくなる」ですとか巷で言われているような事をお考えになっている筈がありませんよね。税金で生活している皆様方が、その原資たる我々を苦しめるなど不合理なことをなさる理由がございませんもの。増税の度に景気を冷え込ませた過去の過ちを学ばず簡単な足し算引き算もできないのにプライドだけは高いなどという特殊な人類が果たして存在するものなのでしょうか。

このようにして充分すぎるほど強化された国家財政ですから、今次の国難においては素早く国民に還元されるであろうと考えておりますところ、あまりに動きが遅いようですので少々心配しております。麻生大臣におかれましては過去、日銀による国債引き受けは決してタブーではないとのご発言がございましたし財政出動について深い見識を備えておられるようですので、あらゆる手を尽くす下地は整っているように見えるのですが…。まさか皆様方が反対されているはずもないでしょうし…ところで金丸信氏のことが懐かしく思い出されますね。

高学歴を誇る方々がまさかマクロ経済もB/Sさえも理解しておられないなどということはあり得ませんので、何かのミスディレクションかとも考えましたが、公僕であるにも関わらずそのような罪深いことをなさるはずもなく、私などにはその意図が全く理解できない次第でございます。類例として、指標というものは検討事項に合わせて用いるべきところ、どんな時もPBを金科玉条のごとく持ち出しておられるのを見るにつけ、何かの啓蒙活動なのかと増々疑問は深まります。

普段は温厚に過ぎる日本国民が、ついにその怒りを隠さなくなった時に皆様方はどのように対応なさるのでしょうね。今のうちにお考えになるべきことがあるようにお見受けいたします。残り時間は短いのではないでしょうか。

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